2023-1-20
Fundacion Mapfre, 2018
Brassaï(ブラッサイ)
ブラッサイ(1899-1984)の本名はジュラ・ハラース。ハンガリー(現在のルーマニア)トランシルバニア地方ブラショブ出身。1920年にベルリン、1924年にパリに移住、1948年にフランスに帰化しています。1925年頃から、ブラショブから来た男という意味のブラッサイと名乗っています。1930年頃までピカソ、ダリ、ブラックらともに 画家、彫刻家、ジャーナリストとして活躍。最初は、記事の挿し絵用として、知り合いのアンドレ・ケルテスからカメラを借りて写真を撮影。その後、夜の街に漂うムードと開放感に魅了され、主に夜間に大型のビューカメラ、三脚、マグネシウム・フラッシュを利用して写真を撮影します。
1932年には後世の写真家に多大な影響を与える伝説的フォトブック“Paris de nuit(夜のパリ)”を出版。作家ヘンリー・ミラーは、彼に"Eye of Paris(パリの目)"とニッネームを付けています。
本書は、2018年春にスペイン・バルセロナとマドリッドのFundacion Mapfreで始まり、サンフランシスコ現代美術館に巡回する回顧展に際して刊行。パリのブラッサイ財団やフランスと米国の美術館の収蔵する代表的な写真作品やドローイングのコレクションをベースに元MoMAのピーター・ガラッシがキュレーション。ブラッサイのキャリアの全体像が提示されています。また多くの未発表写真と手紙類などの資料で、1920年代から1930年代のブラッサイのキャリア初期の生活と作家性も探求されています。
作品は"Paris by Night"、"Paris by Day"、"Sleep"、"Portraits"、"Minotaure"、 "Self-Portraits"、 "Body of a Woman"、"Graffiti"、"Places and Things"、"Pleasures"、"The Street" などの18のテーマで構成されて紹介。 内容豊富なエッセーは、ピーター・ガラッシ(Peter Galassi)と、スチュアート・アレクサンダー(Stuart Alexander)が担当しています。
ハードカバー: 363ページ、 サイズ 25.4 x 3.2 x 30.5 cm、約212点のモノクロ図版を収録。