2023-2-15
Delpire & Co , 2023
Sarah Moons(サラ・ムーン)
「ファブリック(布地)は私たちの夢を実現する唯一の原動力です。そして、ファッションとは、要するに夢の結果であり、夢は逃避の一形態なのです」
クリスチャン・ディオール(1905-1957)は、回顧録の中でこのように記しています。
本書はフランスを代表するファッションフォトグラファーのサラ・ムーン(1941-)により、ハウス・オブ・ディオールのために撮影された壮大なビジュアル・ヒストリー。1946年に創業したフランスの伝説的メゾンの歴史を3つのパートに分けて紹介する全3巻の豪華な出版物です。
第1巻では、1947年から1957年までのクリスチャン・ディオール
のアイコニックなモデルに特に焦点を当てています。モノクロによる無限のバリエーションを探求した、
演出されたコンポジションのセレクションが紹介されています。
これらのイメージでは、写真家が序文で「昨日も今日も、時代を超えた女性を体現した」と記したように、
マヨルカ出身のモデル、アンドレア・グティエレス(Andrea Gutiérrez)の優美さが際立っています。
第2巻では、カラーで1958年から2015年までのディオールのアーカイブを過去にさかのぼり、永遠に動き続けるメゾンの歴史をフォローしています。
イヴ・サンローラン、マルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、
ラフ・シモンズなどの様々なクリエイティブ・ディレクターの作品を、
オリヴィエ・サイヤールによるテキストと、写真家のレンズを通して提示しています。
最終巻の第3巻では、クリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィアが2016年に就任して以降に撮影された写真38点が展示されています。
デザインの変遷を、オーラを放つような魅惑的な写真作品を通して順を追って紹介することで、
2人の女性を結びつけている特異な関係性の存在を読者に発見させてくれます。
ハードカバー : 240ページ、 サイズ 26.16 x 4.57 x 26.92 cm、箱入り3巻セット、カラー/モノクロ約120点の図版を収録しています。