2023-3-1

  

Richard Avedon: Relationships

Skira, 2023

Richard Avedon(リチャード・アヴェドン)

ミラノのパラッツォ・レアーレ(Palazzo Reale)では、2022年秋から2023年1月にかけて20世紀写真界の巨匠の一人の リチャード・アヴェドン(1923-2004)の展覧会「リチャード・アヴェドン:リレーションシップ」が開催されました。 同展は、米国アリゾナ州ツーソンのCCP(Center for Creative Photography)と、リチャード・アヴェドン財団との協力で実現。

本書はこの展覧会のカタログで、マリリン・モンローからトルーマン・カポーティまで、アヴェドンがいかにして被写体と永続的な関係を築いたのかを探求しています。 アヴェドンは、60年にわたるキャリアの中で、モデル、俳優、バレエダンサー、セレブリティ、公民権運動家、国家元首、発明家、ミュージシャン、ビジュアルアーティスト、 作家など、実にさまざまなジャンルで活躍する人物を撮影しました。また、彼は同じ被写体を何度も繰り返し撮影しています。 1965年と1976年には画家のジャスパー・ジョーンズ、1956年と1958年には女流作家のカーソン・マッカラーズ、 1963年と1970年にはビートルズ、アンディ・ウォーホール、マリリン・モンロー、アレン・ギンズバーグを撮影しています。 おそらく、彼の最も親密で永続的な写真での関係は、友人であり協力者であったトルーマン・カポーティとの間に構築されていました。

イタリアの展覧会とカタログでは、キュレーターのレベッカ・A・センフ(Rebecca A. Senf)が、 Center for Creative Photographyの膨大なアヴェドン・コレクションから選んだ約100点のファッション写真とポートレートを紹介しています。 アヴェドンは被写体との親密な関係性を構築することで、相手の内面を引き出し、生き生きとした生命力にあふれたポートレートを撮影してきました。 ここでは特に彼の創作活動において、被写体との関係性づくりに焦点を当てて、それが強調された作品を中心にセレクションされています。

紹介されているファッション写真やポートレートの被写体は、 アンディ・ウォーホル、ルイーズ・ネヴェルスン、エズラ・パウンド、トルーマン・カポーティ、ジョン・フォード、ミケランジェロ・アントニオーニ、ハンフリー・ボガート、 マリリン・モンロー、ジミー・カーター、ジョージ・ブッシュ、マルコムX、コフィ・アナン、 ボブ・ディラン、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、そしてモデルのドビマ、ヴェルーシュカ、リンダ・エヴァンジェリスタなどです。

ハードカバー : 196ページ、サイズ 25.15 x 2.54 x 32.26 cm、約115点の図版を収録。