2026-1-16

  

Man Ray: When Objects Dream

Metropolitan Museum of Art, 2025

Man Ray(マン・レイ)

マン・レイ(1890-1976)は、写真・絵画・彫刻・映画の境界を押し広げた、先駆的な実験で知られる先見の明を持った米国人アーティスト。
1921年の冬、彼はカメラなしの写真制作法のフォトグラムに新たな工夫を加えた新技法を発見、自身の名前をもじって「レイヨグラフ」と名付けます。マン・レイはこの技法を駆使して、感光紙の上や近くに置かれた物体を光に晒し現像することで、認識可能な対象を驚くほど神秘的な構図へと変容させます。ダダとシュルレアリスムの間期に登場したレイヨグラフの変容的で魔法のような性質を、フランスの詩人トリスタン・ツァラ(Tristan Tzara、1896–1963)は、物体が夢を見る瞬間(when objects dream)を捉えたと評しています。
2025年から2026年にかけて、米国ニューヨークのメトロポリタン美術館では、この代表作をマン・レイの1910年代から1920年代にかけてのより広範な作品群との関係性の中で位置づけ評価する展覧会「Man Ray: When Objects Dream」を開催。同館の所蔵品と、米国および国際的な50以上の貸し出し機関から集められた約60点のレヨオグラフ、100点の絵画、オブジェ、版画、素描、映画、写真(アーティストの最も象徴的な作品を一部含む)を展示し、マン・レイの境界を打ち破る表現の実践においてレイヨグラフが果たした役割を浮き彫りにしています。

本書は、展覧会に際して刊行されたカタログです。収録エッセーでは、美術館キュレーターのステファニー・ダレッサンドロとスティーブン・C・ピンソンが、マン・レイの革新的な手法を分析するとともに、偶然性、不確定性、変容、二元性への執着など、彼の幅広い芸術制作に共通する主要テーマを探求しています。

ハードカバー : 338ページ、サイズ 22.8 x 3.8 x 25.4 cm、多数の図版を収録。



Man Ray