◆写真集解説◆
フィリップ・ロルカ・ディコルシア(1951-)は、フィクション化されたドキュメンタリーという新たなスタイルで現代アート分野で世界的に活躍しています。
彼の新刊は過去20年に撮影されたポラロイド写真約1000点が収録されています。約18 x 21 cmとサイズは小振りですが、2008ページという分厚い写真集です。ディコルシアは、これまでコンセプトやテーマ性を重視し作品制作を行ってきました。今回は、なんと作品集自体をテーマにしています。彼は編集により文脈やストーリーが作られるという従来の考えに挑戦しています。作品の配列順序はなんとコンピューターを使用し、でたらめに行わせています。結果的に1,000のイメージは彼の過去を回顧したり、まとめるものではなく、偶然の行為が積み重なって記憶が形成されることを示しているのです。人生のある瞬間が過去を思い起こさせるように、本書の一つのイメージは見る人の経験によって他の作品とのつながりを感じさせてくれます。1枚のポラロイドは記憶と同じように他との関係性により再解釈されることがわかります。
2007年9月に発売予定。
ディコルシアのプロフィールも紹介しています。こちらもご覧下さい。