鋤田正義 写真展「Rock Faces by Sukita」展
博多で9月21日まで開催!

福岡県直方市出身の写真家・鋤田正義の写真展 ”Rock Faces by Sukita” (Sukita’s Works + Collections)が9月12日(金)より博多のギャラリー OVERGROUNDにてスタートした。
鋤田は長年にわたり東京世田谷の経堂に事務所を構えていたが、最近になって活動拠点を故郷福岡へ移している。本展は地元の人たちへ「ただいま」のメッセージとともに、これからは福岡から世界へ情報発信を行う意思/覚悟を広くアナウンスする目的の写真展になる。
アートファンだけでなく、地元のロックファンの来館を見込んでいるようで、鋤田の写真家のキャリアから、デヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、T. Rex、YMO、シーナ&ロケッツなど、特にロック系ポートレートの代表作を中心に紹介する展示となる。展覧会ポスターに使用されたメインビジュアルは福岡出身アーティストシーナ&ロケッツの名作「Main Songs, (Album Cover), 1985, Tokyo」だ。

地元と音楽関係イベントに合わせて行われる短期間のギャラリー展で、展示作品は過去のイベントで展示された額付きプリントからセレクションされていると思われる。一部はシート作品が壁面にカジュアルに直接に貼られている。展示会場は、ニューヨークのソーホーにあるような、古き良き時代の「寂び」の趣を感じるような展示スペースで、過去に製作されたややユーズド感のあるプリントや額との相性がとても良いと感じた。日本伝統工芸のエッセンスが散りばめられた、主催者のセンスが光る見事な会場設営/プロデュースだと思う。

また本展では、鋤田が個人的に所有している写真プリント・コレクションを初展示している。お互いにリスペクトし合う関係性を持つ海外の写真家同志は、自らの写真を交換し合うという習慣がある。実は鋤田も多くの海外写真家と交流があり、エディションが付かないアーティスト・プルーフ(A/P)の写真を交換している。展示されているのは鋤田の海外の有名写真家との華麗な交流を垣間見ることができる作品群となる。ボウイやエルトン・ジョン、フェイ・ダナウェイなどのハリウッドスターの撮影で有名なテリー・オニール作品、初期ビートルズの写真で知られるアストリッド・キルヒャー作品、またリンダ・マッカートニーから贈られた作品などが鑑賞できる。ヒプノシスのジョン・ブレイクがデザインした「Pink Floyd, Atom Heart Mother(原子心母), 1970」は、東京経堂の事務所玄関に展示してあり、長年にわたり来訪者を出迎えてくれた作品だ。個人的には、若くして亡くなったマーク・ボランが直接サインした「Get it on, London, 1972」の小振りサイズのヴィンテージ・プリントに目が釘付けになった。

ギャラリー OVERGROUNDは、徒歩だと博多駅から約20分程度、古い佇まいの「鏡屋」さんの先、セブンイレブンの裏側の外階段を登った2階にある。開催期間は9月21日(日)までになる。

期間:2025年9月12日(金)〜9月21日(日)
場所:ギャラリー OVERGROUND
福岡市博多区美野島1-17-5寿ビル2F  14:00〜20:00
812-0017 福岡市博多区美野島1-17-5 寿ビル2F
+81 92 984 0896
入場料:一般 500円、学生 無料(学生証の提示)

(ブリッツ・ギャラリー 写真展情報 / 鋤田正義 写真展
“SUKITA : Photographs from Early Fashion to Rock Icons”開催!)
ブリッツ・ギャラリーでは10月下旬から鋤田正義の初期ファッションを中心にした写真展を開催する予定です。60~80年代の未発表ファッション作品約22点とロック系・ポートレートの新作を展示します。ボウイを魅了したことで知られる鋤田のシュールな雰囲気のファッション写真は一見の価値ありです。近日中にプレスリリースを公式サイトに公開予定。会期はまだ先になりますが、ぜひお立ち寄りください!