2024-3-2

David Seidner Fragments, 1977–99
> International Center of Photography New York

本展は1999年にAIDS関連の病気で他界して以来、その作品がほとんど公開されなくなった デイヴィッド・サイドナー(1957-1999)の1980年代から1990年代の作品を再び紹介するものです。 2001年からICPが所蔵しているサイドナーのアーカイヴを中心に、初期のファインアート写真やイメージを断片化した肖像写真、生き生きとしたファッション写真、雑誌エディトリアル写真、ダンサーや振付家の写真、著名な現代アーティストやそのスタジオの肖像写真、そして彼の最後のプロジェクトとなった蘭の抽象化された習作などを紹介しています。

彼は若干22歳で専属契約を結んだイヴ・サンローランをはじめ、アズディン・アライア、マダム・グレなど、多くのデザイナーとコラボレーションを行ってきました。
また、『ハーパーズ バザー』、『ハーパーズ&クイーン』、『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』、『ヴァニティ・フェア』、『ヴォーグ』国際版などの出版物のエディトリアル・フォトグラファーとしても活躍しています。雑誌の仕事はアートの世界にも及びました。彼は写真家、インタビュアー、ゲスト・エディターとして『BOMB』誌に頻繁に寄稿しています。

デヴィッド・サイドナーの写真や被写体の多くは、写真家自身と同様に、安易なカテゴライズを拒んでいるといえるでしょう。今日活躍する多くの若いアーティストと同様、彼の創作は写真表現の境界を押し広げ、分野間の区別を崩壊させました。ファッション・ブランドやファッション雑誌のための作品に加え、彼はキャリアを通じてパーソナル・ワーク活動も積極的に行ってきました。イメージの断片化、反射、二重露光などのテクニックを駆使した視覚的な実験精神は、パーソナル・ワーク/コミッションワークにもよく見られます。
ぜひ本展で、有名ファッション写真家デヴィッド・サイドナーの多才で写真表現の境界を押し広げるような作品に触れてください。

  • 24年5月6日まで。その他の詳細は公式ページをご確認ください。
David Seidner