The Black Trilogy

Univ of Texas Pr, 2018

Ralph Gibson(ラルフ・ギブソン)


ラルフ・ギブソン(1939-)は、米国ロサンゼルス生まれ。シュールリアリズム的なヴィジョンを持つことで知られるファインアート系写真家です。1970年、彼は自身や他の写真家の写真集を出版するLustrum Press(ラストラム・プレス)を設立します。 同社からの自らの作品集の"Somnambulist(夢遊病者)"(1970年刊)、"Deja-Vu"(1973年刊)、"Days at Sea"(1974年刊)を出版。何気ない世界の断片をクローズアップやフレーミングで強調し、大胆な構図でディテールを強調したコントラストの強く粒子の粗いモノクロ作品は、 自分の夢や幻想を象徴するシュールな雰囲気を醸し出しています。
なお、Lustrum Pressは、ラリー・クラークの"Tulsa"(1971年刊)、ダニー・ライアンの"The Bikeriders"(1968年刊)、ロバート・フランクの"The Lines of My Hand"(1972年刊)などの名著を出版しています。

ギブソンが一切の妥協を許さずに制作した70年代の3部作は"Black Trilogy"と呼ばれています。ページ・レイアウト、写真の向き合った組み合わせ、グラフィック、テーマの関連性などで、従来になかったヴィジュアルによるコミュニケーション方法を提示していると評価され、いまや20世紀フォトブック・ジャンルにおけるクラシックと考えられています。フォトブック・ガイドの"The Photobook: A History, Volume 1" (Martin Parr/Gerry Badger、2004年刊)では、パーソナル・ドキュメンタリーを優れた抽象作品にした、と評価しています。"Black Trilogy"は、ラリー・クラーク、マリー・エレン・マーク、ダニー・シーモア、イヴ・ギーヨなど、 多くの写真家に影響を与えています。この3部作は長らく絶版で貴重なレア・ブックでした。

本書はこの幻のフォトブックの待望の再版。3冊が1冊にまとめられるとともに、写真家・キュレーターのジル・モラによる新エッセーが収録されています。

ペーパーバック: 197ページ、サイズ 22.1 x 1.8 x 31.2 cm 、
約170点の図版が収録されています。

ラルフ・ギブソン プロフィール