Tod Papageorge:
Dr. Blankman's New York, Kodachromes 1966-1967

Steidl, 2018

Tod Papageorge(トッド・パパジョージ)


トッド・パパジョージ(1940-)は、1960年代ニューヨークのストリート写真で知られる米国人写真家です。ニューハンプシャー大学の学生時代に本格的に写真を始め、グッゲンハイム奨学金と全米芸術基金の奨学金をともに2回受給。1979年から2013年にかけてはエール大学芸術学部の大学院写真部門を指導しました。作品はニューヨーク近代美術館、シカゴ美術館に収蔵されています。

本書には、1960年後半にキャリア初期のパパジョージがコダクローム・フィルムを使用し約2年間に渡りニューヨーク市を撮影したカラー作品が収録。当時のシリアス写真の主流はまだモノクロで、カラーは広告などの商業写真用でした。ニューヨークに来たばかりだった若干25歳のパパジョージは、カラーでの作品を展開させて雑誌の仕事の可能性を追求するように知り合いの写真家たちにアドバイスされます。彼はモノクロと同じアプローチでカラーに取り組んだことから、この試みは結果的には成功とは言えませんでした。
しかし彼は、商業的なアピールを意識せずに、本能的にストリートのドキュメントや、店頭の缶詰のハムや政治的ポスターなどの静物も撮影。カラー写真は、ベトナム戦争などによる、社会、政治、文化の大変革期に新しいメディアでの作品制作の機会を提供したともいえるでしょう。

「本書 "Dr. Blankman's New York"は、私の新しい住家となったマンハッタンのストリートで、コダクロームの豊かで濃い色彩の記録とともに、ライカを自由に使えることが何を意味したかという説得力のある説明となるでしょう。」と彼は記しています。

ハードカバー: 136ページ、サイズ 28.6 x 1.9 x 30.5 cm
62点のカラー図版を収録。

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