Graciela Iturbide's Mexico:
Photographs

Museum of Fine Arts Boston, 2019

Graciela Iturbide(グラシェラ・イトゥルビデ)


グラシェラ・イトゥルビデ(Graciela Iturbide 1942-)は、メキシコ人女性写真家。マヌエル・アルバレス・ブラボ(Manuel Álvarez Bravo 1902 2002)から写真を学び、表現の斬新さや詳細の追求などの面で多大な影響を受けています。アイデンティティー、性的特質、フェスティバル、儀式、日常生活、夢、シンボル、女性の死と役割などに注目して、長年に渡り撮影されたイトゥルビーデの作品は、メキシコにおける文化変革期のヴィジュアル・ストーリーでもあります。
いまではラテン・アメリカで活躍する最も称賛されている写真家といわれ、2008年には権威あるハッセルブラッド国際写真賞を受賞しています。彼女の代表作“Mujer Ángel, Desierto de Sonora, México, 1979"は、ロックバンドのレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン(Rage Against the Machine)のシングル"Vietnow"(1997)に使用されたことで知られています。

本書は2019年春にボストン美術館で開催された米国東海岸初の"Graciela Iturbide's Mexico"展に際して刊行。同展では彼女の約50年のキャリアを9つのセクションで紹介し、メキシコ文化の様々な側面を探求。メキシコの文化・アート遺産に関連した、最新のシリーズも紹介しています。彼女の写真は被写体との深い関係性の中で撮影されます。強烈なパーソナルな視点を持つ、抒情的な写真は、都市と地方生活、土着性と現代生活との緊張関係で定義できる過渡期のメキシコを表現しているといえるでしょう。
彼女にとって、写真はすべての美、儀式、挑戦と矛盾を抱えるメキシコを観察し理解する方法であるとともに人生そのものなのです。イトゥルビデの撮影の信条は、異国趣味の感覚をもって、変わっているもの、普通でないものを絶対に撮影しないこと。"私はステレオタイプのメキシコのイメージが嫌いです。残念ながら多くの外国から来た写真家で、私の国を理解していない人はこの間違いを犯します。私たちを傷つけているこれらの固定概念から脱して、私の国の人々と生きていこうとしてきました"とインタビューで語っています。

ハードカバー: 239ページ、サイズ 25.4 x 3.2 x 24.8 cm
135点のモノクロ図版を収録。