ヨゼフ・スデク

SUDEK, Josef (1896-1976)

チェコスロバキア出身のヨゼフ・スデクは“プラハの詩人”と呼ばれる20世紀写真界の代表作家です。アマチュア写真家グループに参加することでキャリアを開始しますが、第1次大戦に参加して右腕を負傷、その後その腕を切断しました。1920年から本格的に写真に取り組み、木製の大型ビューカメラでプラハの市街地や近郊の風景、静物などをシュールで詩的に表現するようになります。1899年製のパノラミック・カメラを改造し、パノラマ写真で風景、シティースケープも撮影。最初は独学でしたが、1922から1923年にかけてプラハの国立グラフィック・アート学校でヤロミール・フンケに写真を学びました。1924年には写真家ヤロミール・フンケと一緒に前衛的な表現を目指す「チェコ写真協会」を設立。その後、コマーシャルやポートレート写真の撮影を行いながら作品制作を続けます。1928年には中世の大聖堂を撮影した15点のオリジナルプリントによる写真集「Saint Vitus」を出版。1936年には「プラハ国際写真展」に参加しました。
アジェはパリの社会状況を客観的に撮影しましたが、スデクは自らが育ったプラハでの経験を写真でより主観的に表現しているのが特徴です。1920年代から死の直前まで、ゴシックやバロック様式の建築物、ストリート、静物などプラハの様々なシーンや郊外の田園風景を撮影し続けました。

スデクの作品は、彼が思想や政治的な関わりを避けたことから、スタジオか自宅周辺で撮影されたものが多いのが特徴です。その代表作が1944~1953年ころまでに撮影された「The Window of My Studio」シリーズです。

スデクは、雑誌「カメラ」1976年4月号で以下のように語っています。“私が第2次大戦時に窓の撮影を開始したとき、時たま窓のしたで何か私にとても大事なことが起きていることを発見した。花や石などのある種のものが静物から分かれて独立した写真を作り上げるのだ。写真は平凡なものを好む。私はアンデルセンのお伽話のように、生命のない物体の人生のストーリーを写真で語りたいのだ。”


Josef Sudek: Still Lifes


The Window of My Studio


Josef Sudek: Poet of Prague:
A Photographer's Life