ビル・ブラント

BRANDT, Bill (1905-1983)

ビル・ブラントは1905年ロンドン生まれ、若い時はドイツ、スイス、フランスで暮らしています。 写真はほぼ独学で勉強していますが、1929年~1930年にかけてパリでマン・レイに師事し シュールレアリズムに興味を持ちます。 彼はアジェ、エドワード・ウェストン、ブラッサイ、 カルチェ=ブレッソンを崇拝し、多大な影響を受けています。

1931年帰国し、社会生活を批判的に写し出すフォトジャーナリスト写真に取り組みます。 大恐慌時のイギリス階級社会を様々な角度から撮影した “イギリス人の家庭、1936年”、“石炭を拾う失業鉱夫、1936年”などを発表しています。 しかし彼の写真は客観的な状況記録ではなくパリ時代に培った 前衛の感覚がうかがわせるものでした。第二次世界大戦を経て、ドキュメンタリー写真が一般的になると彼の興味は芸術写真に移り、それまでのスタイルを一新してヌード、ポートレート、風景に取り組むように なります。

もっとも有名な彼のヌードは広角レンズで女性のラインがデフォルメされ、時には部分が強調されています。 1951年以前のプリントは暗く、くすんだ感じがしていますが、 それ以降は新旧のイメージとも黒、白を強調して中間トーンが少ない強いコントラストの作品で非現実的な独自の写真世界を演出しています。 彼の代表作は1945年から死ぬまで継続された “パースペクティブ・オブ・ヌード”シリーズに見ることができます。 特に有名作90点を収録し1961年に刊行された同名の写真集は高く評価されています。


Bill Brandt: Shadow & Light


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