マーティン・パー

PARR, Martin (1952-)

マーティン・パーは1952年イギリス、サリー州エプソン生まれ。 マンチェスター・ポリテクニックで1970~1973年にかけて写真を学んでいます。 70年代に3年連続で英国アート・カウンシルの賞を獲得し英国や欧州で注目されるようになります。
フリー写真家として生活するために1975年~1990年代にかけてさまざまな写真教育に関わる 仕事を行なっております。 80年代には、サッチャー政権下の中流、労働者階級の文化の激変とその中の大衆の不安をテーマとするようになります。やがてウィリアム・エグルストンやジョエル・スタンフェルド の影響を受け、中型カメラでカラー作品に取り組むようになります。

1986年に発表した3冊目の写真集"The Last Resort"で、労働者階級を悪趣味でのぞき的に撮影していると、論争の渦に巻き込まれるようになります。この本では、かつては栄華を誇ったリバプール近郊の海浜リゾートのニューブライトンの衰退した環境の中で、リラックスやリクリエーションの幻想を追いながら集まってくる大衆の奇妙な光景を捉えています。
挑発的な写真スタイルに対する論争が繰り返された後の1994年にはマグナム・フォトのメンバーになっています。当時カルチェ=ブレッソンは彼を“別の太陽系から来た”と評したそうです。その後作品は欧米の美術館やギャラリーで展示されるとともに、コレクションされるようになっています。その後も一貫して、英国のマス・ツーリズムの虚像の探求や中流、下層階級の精神的な危機 を追いつづけ、主に写真集で作品を発表しています。

最近では中型カメラのカラーによる仕事をこなすとともに、実験的にリングフラッシュを使用した35mmカメラも使用しています。またファッション写真やBBCのフィルム制作も行なっています。現代のイギリスで最も成功しているとともに、論争を巻き起こしている写真家です。

彼は各種グッズのコレクターとしても知られています。その範囲はサダム・フセインの顔写真つき時計などの独裁者グッズから、観光地などの退屈な絵葉書類までにおよびます。 それらを自らで編集して写真集まで製作しています。絶版写真集の世界的なコレクターとしても有名で、日本の写真集にも造詣が深く、昔は四谷にあったモールでよく目撃されたそうです。写真集を通して写真史を再評価しようと2004年には"The Photobooks: A History, Volume 1"を、 2006年には"The Photobooks: A History, Volume 2"出版。現在ではアートフォトブック分野の専門家としても知られています。

彼の写真スタイルはニック・ワップリングトンなど英国若手写真家に多大な影響を与えました。2002年にはロンドンのバービカン・アート・ギャラリーで回顧展が、2007年7月には東京都写真美術館で日本初個展"Fashion Magazine"が開催されました。


Small World (2018)


Real Food


The Chinese Photobook:
From the 1900s to the Present


The Photobook: A History Volume III


One Day


The Last Resort: Photographs of
New Brighton



Small World (2007)


Martin Parr: Mexico


The Photobook: A History VOLUME 2


The Photobook: A History VOLUME 1


Martin Parr