ルイーズ・ダール=ウォルフは米国サンフランシスコ生まれ、カリフォルニア芸術学校 (California School of fine art)
でデザインを学んでいます。その後、約12年間に渡りインテリア・デコレーターとして活躍するとともに世界中を旅しています。
このキャリアとバックグランドが彼女の写真の特徴である構図、様式、色彩へのこだわりに影響を与えていると思われます。
1930年代になって、長年強い関心を持っていた写真に真剣に取り組むようになります。
プロ写真家として1933年にヴァニティー・フェアー誌でデビューし、1936年からハーパース・バザー誌に移籍、その後
ファッション、ポートレート写真家として長年に渡り活躍します。
彼女の写真は小道具や背景を注意深く選び、フレーム内にモデルとオブジェを完璧にセッティングしたことが特徴です。
モデルのスタイルを強調するためにライティングも有効利用していました。またファッション写真の中でエキゾティックな背景を使用するために遠隔地でのロケーションを初めて行った写真家の一人でもあります。
当時まだ将来性が未知であったカラー写真を1937年から手がけ、その絵画を思わせる色使いでファッション写真に新たな可能性を開いたことでも知られています。
彼女の写真は読者、クライエントに受けが非常に良く、在籍中22年間に86回もハーパース・バザー誌のカバーを飾りました。 1958年にカーメル・スノウ、アレクセイ・ブロドビッチがハーパース・バザー誌を去り、
彼女も商業主義の台頭でファッション雑誌と写真の関係の変化を感じとって辞任しています。
彼女の写真はアート・ディレクターの指示を全く受けていない完全なオリジナル作品です。写真集“A Photographer's Scrap Book,1984”の中で、
ブロドビッチは自分の写真に全く指図を出さず、撮影を見にスタジオに来る事は一度もなかった、会うのはパーティー会場だけだった、と記しています。
そのため同時期に実験的な手法を数多く取り入れて活躍したリリアン・バスマンとは評価が異なり、
彼女はブロドビッチの弟子とはみなされていません。
作品にアート・ディレクターの手が入ってないことから彼女のファッション写真はオリジナルプリントとして販売されています。
モダンプリントの場合値段は12万円から25万円程度からです。