2023-1-20
Prestel Pub; 第1版, 2020
Michael Kenna(マイケル・ケンナ)
マイケル・ケンナ(1953-)は、現在アメリカのシアトルを拠点に活動している英国人写真家。長時間露光により制作される、静謐かつ叙情的なモノクロームの風景写真で知られています。撮影場所に流れる時間を意識した、説明的でない、見る人の考える余地を残した「俳句のような写真」が特徴です。長いキャリアを通して、英国をはじめ、イースター島、ベルサイユ庭園、モン・サン・ミッシェル、南米、北米、中国、日本などで撮影された60冊以上の写真集を発表しています。
日本では2018年に東京都写真美術館で「マイケル・ケンナ写真展(A 45 YEAR ODYSSEY 1973-2018)」を開催、特にアマチュア写真家に高い人気があります。
ケンナは、いままでに世界で最も美しい場所を旅して撮影を行ってきましたが、特にアジアの作品が高い評価を受けています。
本書には、カンボジア、中国、日本、インド、韓国、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムなどの、神社、寺院、保護地域、個人宅、博物館などで撮影されたブッダ像の作品が紹介されています。どの作品も、暗さと明るさ、光と影の相互作用の中で、静かで整然と表現されています。また、アジア各地の風景写真のセレクション、仏教についてのエッセイ、仏教の経典からの抜粋も収録されています。見る側の感情を揺さぶるケンナの写真スタイルのファンは、本書をお通してただ一人のブッダの無数の姿を味わうことができるでしょう。ブッダのメッセージに触発された人は、これらの写真をきっかけに悟りへの旅に引き込まれることでしょう。
ハードカバー: 192ページ、サイズ 24.8 x 2.4 x 28.6 cm、約160点のモノクロ図版を収録。