2023-7-15

  

Lee Friedlander Framed by Joel Coen

Fraenkel Gallery, 2023

Lee Friedlander(リー・フリードランダー)

リー・フリードランダー(1934 ー)は、14歳でに写真を撮り始めます。1956年にニューヨークに移り住みフリーの写真家のキャリアを開始。 ウォーカー・エバンス、ロバート・フランクの写真に影響を受けたと言われています。1967年、 ニューヨーク近代美術館で開催された写真史上で影響力のあるジョン・シャーカフスキー企画の「New Documents」展に選出。2005年には、ハッセルブラッド国際写真賞を受賞するとともに、 ニューヨーク近代美術館で約500点の作品を展示した本格的回顧展 『フリードランダー』が開催されています。
いままでに『セルフポートレート(1970)』、米国各地の記念碑、記念建造物を撮影した 『アメリカン・モニュメント(1976)』、『フォトグラフス(1978)』など約50冊以上の写真集を発表しています。
ジョエル・コーエン(Joel Coen、1954 - )は、アメリカ合衆国の映画監督、脚本家、映画プロデューサー。弟のイーサンとともに『レイジング・アリゾナ』、『バートン・フィンク』、『ファーゴ』、『ビッグ・リボウスキ』、『トゥルー・グリット』などの映画を共同で製作しています。

本書では、高名な映画監督ジョエル・コーエンは、リー・フリードランダーの70点の写真セレクションを通して、 フリードランダーの美しく奇妙な構図感覚を提示しています。
フリードランダーのビジュアルは、イメージは軌を逸し、視覚的に濃密で、停止標識と電柱、店の窓と反射、車のドアとフロントガラス、あるいは影と木々によって分断され、刻まれている、のが特徴的なスタイルです。 “映画監督として、私はリーのフレーミングに対する独特なアプローチ、つまり、要素を分割、分断、反復、分断、そして新しい不可能な構図への再構築を際立たせるようなシークエンスを作るというアイデアが好きでした”とコーエンは書いています。
60年以上にわたるフリードランダーの作品の中から、『アメリカン・モニュメント』、『アメリカ・バイ・カー』、『リトル・スクリーン』など、最も有名なシリーズを厳選。 コーエンは、被写体ではなく、形式と構図のつながりを描くように写真を組み合わせて配置しています。あとがきで、名優フランシス・マクドーマンド(Frances McDormand、1957 -)が、 “コーエンとフリードランダーは、少しつながっているように感じられる謎を持っています。
二人とも、時にシンプルに、時に混沌とした精巧なイメージでフレームを満たし、私たちを不思議な気持ちにさせます”と2人のアーティストの絆を語っています。

ハードカバー : 136ページ、サイズ 29.72 x 2.54 x 32 cm、多数の図版を収録。