2023-11-29
Twin Palms Publishers, 2024
Garry Winogrand(ゲイリー・ウィノグランド)
ゲイリー・ウィノグランド(1928-84)は、特に先駆的なストリート写真の活動で脚光を浴びた、米国ニューヨーク市ブロンクス出身の写真家です。人間の感情を見抜く鋭い目と、自然発生的な瞬間をとらえる能力は、アメリカ社会の本質を見事に暴き出して写真で表現しています。
彼の作品は、同時代の写真家たちだけでなく、後世の写真家たちにも多大な影響を与え、この分野の代表的な人物だと認識されています。
ウィノグランドは、その率直で生き生きとしたモノクロのストリート写真で最も知られています。
しかし、彼のポートフォリオには、1950年代初頭から1960年代後半にかけて撮影された45,000枚を超えるカラースライドのコレクションも含まれています。
彼は、カラーフィルムを装填したカメラとモノクロフィルムを装填したカメラの2台を胸に下げ、商業的な仕事の合間に街角で様々な被写体を広く記録します。
そのストリート写真は、次第に個性的で大胆になパーソナルな作品群に発展、彼はさらにそれらを洗練させていきました。
本書は、ウィノグランドの初期カラー作品に特化した初のモノグラフ。マンハッタンの賑やかなストリートから、コニーアイランドのボードウォークの日陰の裏側、アメリカ西部の広大な風景や広々とした道路などを撮影。過ぎ去りしものと、時を超越した不変のものを同時に感じさせる、米国の優しい肖像を私たちに提示しています。
見知らぬ人々を捉えたスナップショットは、比類ない親密な雰囲気を醸し出し、戦後アメリカの日常生活を抒情的に垣間見せてくれます。
本書は、アリゾナ州ツーソンにあるセンター・フォー・クリエイティブ・フォトグラフィーのアーカイブから、アメリカの映画監督マイケル・アルメレイダ(Michael Almereyd)と元NY現代美術館学芸員スーザン・キスマリック(Susan Kismaric)が厳選した150点の写真を紹介しています。
ハードカバー : 176ページ、サイズ 30.7 x 2.3 x 30.5 cm、多数の画像を収録。