2024-8-31
Aperture, 2024
Arielle Bobb-Willis(アリエル・ボッブ=ウィリス)
アリエル・ボッブ=ウィリス(Arielle Bobb-Willis)は、1994年ニューヨーク生まれ。現在はロサンゼルスを拠点に活動しています。
幼い頃からうつ病と闘い、レンズの向こうに慰めを見出すようになります。美しいもの、奇妙なものから、帰属意識、孤独、親密な関係といった人生の複雑さを語る視覚言語を作り上げていきます。
彼女の作品は、ジェイコブ・ローレンス,マックス・エルンスト、クレメンタイン・ハンターのような巨匠画家たちからインスピレーションを得ています。またファッションとアートの境界線を行き来する鮮やかな色使いは、癒し系であるとともに、悲しみや混乱、閉塞感の中で力と喜びを主張したいという願望を物語っています。
いままでに「New Yorker」、「I-D」、「W Magazine」、「British Journal of Photography」、「L'uomo Vogue」、「The Cut」、「New York Times Magazine」などで活動してきました。また彼女の写真は、ニューヨークの著名キュレーター/批評家のアントワン・サージェント(Antwaun Sargent)による、黒人写真家の国際的なコミュニティーの活動を紹介する「The New Black Vanguard」(Aperture、2019年)と、付随する巡回展覧会に選出。日本では、IMAマガジン35号(2021年春夏版、アマナ刊)に作品が収録されています。
本書は彼女の初のモノグラフ。ダイナミックな色彩、ジェスチャー、彼女自身の創作する珍しいポーズなどで、見る側を明るく想像力豊かな世界へと誘います。ニューオーリンズ、ニューヨーク、ロサンゼルスの街角を、彼女の素晴らしくシュールなビジュアルのための劇的な背景に変えてしまい、ファッションとアートのジャンルを拡大した、忘れられないイメージを作り上げています。
彼女は、「黒人が抽象的な方法で表現されているのを見るのが好きです。また黒人の表現が限定的である、あるいは制限的であるという概念を拒否し続けることは、私にとって重要なことなのです」と語っています。ボブ=ウィリスと、活動的なアーティスト、スタイリスト、クリエーターたちとの対談も収録。若きアーティストの型破りな世界観が凝縮されている1冊です。
ハードカバー : 172ページ、サイズ 21 X 2.66cm、約90点の図版を収録