
2026-6-2
Thames & Hudson, 2025
Harry Gruyaert(ハリー・グリエール)
ハリー・グリエール(Harry Gruyaert, 1941-)は、ベルギー・アントワープ出身の写真家。ブリュッセルの映画学校(School for Photo and Cinema)で学んだ後、一時は映画監督を志しますが、パリでフリー写真家として活動を開始します。1970~1980年代にかけて、アート写真の中心がヒューマニスト系モノクロだった欧州において、カラー写真での表現を探求した最初の写真家です。彼の写真は、映画的な背景により、感覚的、非物語的で、大胆な構図で、世界を新たな視点からとらえており、特に、モロッコ、インド、エジプトで撮影された、グラフィカルで色彩豊かなカラー写真で知られています。1981年よりマグナムに参画し、1986年より正会員です。2018年には地元アントワープ州立写真美術館(Fotomuseum Antwerp)で回顧展"Harry Gruyaert: Retrospectieve”を開催しています。
グリエールは50年以上にわたり、ニューヨークの街を歩き回って撮影を行っています。そびえ立つ摩天楼のスカイライン、ネオンに照らされたダイナー、多文化が交錯する街並み、一瞬のストリートシーンに至るまで、この街の眩いばかりのコントラストを捉えてきました。本書は大判のビジュアル・アルバムとして構成されています。各写真を見開き2ページにわたり掲載し、まるで映画のストーリーボードのようなリズムとエネルギーを醸し出しています。この印象的なビジュアルの旅には、フランス出身の著名映画監督セドリック・クラピッシュ(Cédric Klapisch, 1961 - )による架空の短編ストーリーが添えられており、現実と想像の境界線を曖昧にさせています。グルエールの手にかかると、果てしないスペクタクルな街ニューヨークは、ドラマと多様性、そして色彩に満ちた世界的ステージへと変貌します。
ハードカバー: 200ページ、サイズ : 23.62 x 2.79 x 31.5 cm、約95点の図版を収録しています。