2023-2-16
Schilt Pub, 2015
Cig Harvey(シグ・ハーヴェイ)
シグ・ハーヴェイ(1973-)は英国ロンドン出身の写真家。現在メイン州のミッドコーストに在住しています。
彼女の写真は、明るいカラー、独創的でやや風変りな構図や被写体のポーズが特徴で、 見る側の想像力を刺激することで知られています。初写真集の"You Look At Me Like An Emergency"(2012年、Schilt Publishing刊)は、ヴィジュアルと言葉による彼女の自叙伝的写真集。カラー・フレーミング・光が織りなすイマジネーション世界と、詩のようなメッセージが本の中で見事に統合されている点が高く評価されます。
彼女の作品は、今ではボストン美術館をはじめ多くの機関でコレクションされています。
本書は彼女の2冊目の写真集。家族、ホーム、自然と時間の探求を目指したものです。前作では、人にとってのホームの発見と定義の行程をとらえたものでしたが、今回は人が住む景色なかに落ち着いて、その場所で人生を作り上げることをテーマにしています。添えられているメッセージは、不思議なリアリズムの世界で絶妙な効果をもたらし、観る側は夢の中で覚醒しているような感覚を持ちます。彼女の写真空間は、物語性と偶然性とを併せ持ち、周りの人々の撮影をドキュメンタリーよりもコンセプト重視のアプローチで撮影しています。それらのイメージは、私たちの人生の神秘性、不安、慰めの感覚を時にユーモアを交えながら強めてくれます。"生きられている人生が実際に存在し、私はいまその中にいる。写真は最も驚くほどに人生を過ごす手段でした。"と彼女は自身の写真を語っています。
ハードカバー: 144ページ、サイズ 22.6 x 22.6 x 2 cm、カラー約75点を収録。