2025-6-6
奈良原一高(1931-2020)は福岡県生まれ。国内外で高い評価を得ている戦後日本を代表する写真家の一人です。1954年に中央大学法学部を卒業後、1959年に早稲田大学大学院文学研究科芸術学専攻修士課程を修了。同大学院在学中より、初の個展「奈良原一高写真展 人間の土地」(1956年、松島ギャラリー)を開催するなど写真家として活動を始め、1959年には、川田喜久治、細江英公、東松照明等とともに写真家によるセルフ・エージェンシー〈VIVO〉(61年解散)を結成しました。60年代からはパリ、東京、ニューヨークと拠点を移しながら、1974年以降は東京を拠点に作品を発表。国内外の美術館で個展が開催されるなど長年にわたって活躍を続けました。
本展では、1970年から74年にかけて滞在したアメリカを独自の視点で撮影し、帰国後の1975年に写真集として纏められた「消滅した時間」シリーズより15点のヴィンテージプリントが展されます。
なお8月下旬に、復刊ドットコムより写真集『消滅した時間 Where Time Has Vanished』の刊行が予定されています。