2025-6-28

Wolfgang Tillmans
Nothing could have prepared us – Everything could have prepared us
> Centre Pompidou, Paris

パリのポンピドゥー・センターで開催されるヴォルフガング・ティルマンスの写真展です。

ヴォルフガング・ティルマンスは、1968年ドイツ・ラムシェイド生まれ。 ジェネレーションXや若者文化を代表する写真家にとどまらず、現代欧州の最も重要なアーティストとしても高い評価を得ています。また英国の権威あるターナー賞を初めて受賞した写真家としても知られています。

今回、ティルマンスはパリのポンピドゥー・センターから、改修工事による閉館前の最後の展覧会を開催するよう依頼されました。彼は、かつて公共情報図書館(Public Information Library (Bpi))があった 2 階の 6,000 平方メートルを、前例のない完全な自由裁量で活用することになりました。この特別なプロジェクトは、写真、ビデオ、サウンド、テキスト、パフォーマンスを組み合わせた大規模なインスタレーションです。彼の作品と図書館空間との対話を生み出し、建築構造としての図書館と、知識普及の場としての図書館の両面から問いかけを行っています。全体的には、35年以上にわたる自身の写真による探索を、人文科学的な探求、政治的関与、そして現在の繊細な探求の交差点として再考しています。

近年、ティルマンスは主要な美術館で大規模な回顧展が開催されており、特に2017年にロンドン・テート・モダン、2022年にニューヨークのMoMAで展覧会が開催されました。また、彼は『Fragile』と題した大規模な展覧会はアフリカ大陸を巡回展示しました(2018年から2022年にかけてキンシャサ、ナイロビ、ヨハネスブルグ、アディスアベバ、ヤウンデ、アクラ、アビジャン、ラゴスで開催)。
ポンピドゥー・センターでの展覧会は、2002年にパレ・ド・トーキョーで実施された大規模なインスタレーション以来、パリの公共機関での初めての個展となります。この展覧会はカタログとともに、ティルマンスの著作とインタビューが収録された「Reader」の翻訳された拡張版出版で補完されています。

9月22日まで

tillmans