2025-5-24

  

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サルガド

ブラジルの写真家セバスチャン・サルガドが死去

セバスチャン・サルガドは、ブラジル出身のラテン・アメリカを代表するフォトジャーナリスト、環境保護活動家です。労働者の尊厳、移民の苦境、地球の手つかずの美しさをモノクロ写真で記録し、国際的に高く評価されています。彼が、2025年5月23日に白血病のために81歳で亡くなったと家族が金曜日に発表しました。彼の死は、彼が妻のレリア・ワニック・サルガドと共同で設立した環境保護団体Instituto Terraによって確認されました。サルガドには2人の息子と2人の孫、そしてパートナーのレリア・デルイズ・ワニック・サルガドがいます。

サルガドは、大学で経済学を学び、学者として国際コーヒー機関に勤務後に写真家に転身。彼は徹底的な情報収集による冷徹な現実認識を行い、明確な世界観を持って被写体の内面に入り込んで撮影することで知られています。代表作に、中南米諸国で厳しい状況下に生きる人々をドキュメントした「もうひとつのアメリカ(Other Americas)」(1986年)や、「サヘル(Sahel)」(1986年)、「Workers」(1993年)、「Migrations」" (2000年)、「Genesis」(2013年)、「Exodus」(2016年)などがあります。日本では、2009年10月に、東京都写真美術館で「セバスチャン・サルガド アフリカ (生きとし生けるものの未来へ)」を開催しています。