Hiroshi Sugimoto: Gates of Paradis

Skira Rizzoli, 2017

Hiroshi Sugimoto(杉本 博司)


杉本博司(1948-)は、写真を使用した現代アート表現で世界的に活躍している美術家。代表作には、"劇場(Theaters)"、"ジオラマ"、"海景(Seascapes)"などがあります。2016年秋には東京都写真美術館の総合開館20周年記念展として「ロスト・ヒューマン」展を開催。人類と文明の終焉という壮大なテーマを、アーティストがアートを通して、近未来の世界を夢想するという、形式で提示しています。2017年10月には、杉本芸術の集大成として、ギャラリー、茶室、庭園、石舞台を持つ複合文化施設の「小田原文化財団 江之浦測候所」を開館。同測候所は、なんと現代文明が滅びた後も古代遺跡として残ることを想定して作られているとのこと。
なお杉本は平成29年度の文化功労者に選出されています。

本書は、ニューヨークのジャパン・ソサエティー創立110周年を記念して開催されている「杉本博司:天国の扉(Hiroshi Sugimoto: Gates of Paradise)」展に際して刊行。「天国の扉」はフローレンスのサン・ジョンヴァンニ洗礼堂の東側扉にあったレリーフ作品のこと。
1582(天正10)年、九州のキリシタン大名らによって、4人の少年がヨーロッパのローマ教皇のもとに派遣されました。彼らは"天正遣欧使節"と呼ばれ、派遣目的は日本でのキリスト教布教の支援を教皇から得るとともに、日本での布教活動を宗教の中心地でアピールすることでした。彼らは、当時のローマ教皇・グレゴリウス13世に謁見しています。杉本はこの4人の少年たちの旅の過程をたどります。そして、東方からの訪問客が彼らのグランド・ツアーで出合ったかもしれないような、ローマ、フローレンス、ベニスの有名建造物などを撮影します。
同展では、安土桃山期の日本の古典美術品を写真とともに展示し、東西交流の始まりに光をあてています。

ハードカバー: 216ページ、サイズ 27.7 x 2.8 x 30.2 cm、
多数の図版を収録。

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杉本 博司 プロフィール