ブリッツ2019年秋の予定
風景写真コレクション展/
ノーマン・パーキンソン展

2019年秋のギャラリーの展示スケジュールをお伝えする。

9月は連休中もオープンして珠玉の風景写真を紹介、10月以降はファッション写真の有名作の展示を行う予定。

(1)「Blitz Collection: Landscapes (ブリッツ・コレクション展:風景写真)」

ⓒ Ansel Adams “Northern California Coast Redwoods, ca.1960″ from Blitz gallery collection

ブリッツ・ギャラリーは、9月12日~29日にかけて、自然風景を撮影した写真作品のグループ展を開催する。
なお本展では、ギャラリーは9月16日(敬老の日)、23日(秋分の日)もオープン。火、水曜が休廊となる。

ランドスケープ写真は、写真が誕生した19世紀から現代まで、数多くの写真家が取り組んできたポピュラーなテーマ。初期段階では美しい自然のシーンを記録し多くの人々に伝える作品が中心だった。アンセル・アダムスは写真独自のアート性を追求。光の状態をフィルムと印画紙に可能な限り精緻に再現するゾーン・システムという独自技法を開発し、自分のヴィジョンをモダンなモノクロ写真で表現した。
岡田紅陽は、富士山をライフワークのテーマとして約60年以上に渡り撮影してきた。最初は富士の秀麗な姿やフォルムを追求します。しかし後期になると次第に自分の精神状態や心情を反映させた富士を撮影するようになる。
21世紀は現代アートが市場を席巻している、写真家たちはパーソナルな視点とアート志向を強く意識し、みずからの世界観やアイデアを表現する一環として風景を撮影している。また21世紀には、地球規模の環境破壊や気候変動などに強い問題意識を持ったアーティストによる風景作品が数多く見られる。もはや風景写真はアマチュア写真家が好むものにとどまらず、現代アートの最先端のジャンルとよべる。

今回のコレクション展では、ブリッツの膨大な収蔵写真作品の中から、クラシック作品から21世紀の現代アート系作品まで、約25点をセレクションして展示。本展をきっかけに、風景写真の世界に新たな魅力を発見してもらえば幸いだ。

(展示予定アーティスト)
アンセル・アダムス、マイケル・デゥイック、テリ・ワイフェンバック、ウィリアム・ワイリー、岡田紅陽、伊藤雅浩、ファウンド・フォトなど多数を展示予定。

(2)「Norman Parkinson : Always in Fashion 」
(ノーマン・パーキンソン展)

From the roof of the Condé Nast building on Lexington Avenue. With a view of the Chrysler and Empire State buildings, New York, American Vogue, 15 October 1949. Iconic Images/The Norman Parkinson Archive

10月11日~12月22日にかけては、20世紀英国を代表する写真家ノーマン・パーキンソン(1913 – 1990)の日本初個展を開催する。
こちらは通常通り、水曜~日曜日の営業、月/火曜日が休廊となる。

パーキンソンは、ファッション/ポートレート分野において、20世紀でもっとも偉大で、影響力を持つ写真家の一人だと言われている。彼の写真は、「ハ―パース・バザー」で活躍していた戦前のキャリア初期から革新的だといわれていた。当時のファッション写真は、光やモデルのポーズを完全にコントロール可能な写真スタジオで行われていた。パーキンソンは、モデルの存在にリアリティーを感じるストリートや、遠隔地のエキゾチックな場所での撮影を最初に行った写真家の一人。彼の写真では、モデルたちは自然かつダイナミックな動きがあり、時にユーモアのセンスを持って表現されていた。彼の方法論は「ドキュメンタリー・ファッション」と呼ばれ注目される。戦後は、「ヴォーグ」(1945-1960)、「クィーン」(1960-1964)などのファッション誌で仕事を手掛け、1964年以降はフリーランスで「タウン&カウントリー」などの仕事を行っています。
今回の日本での初個展では、1938年から1982年までに撮影されたモノクロ/カラーの代表作約25点を紹介。リサ・フォンサグリーヴスやマリー=エレーヌ・アルノーなどがモデルを務める有名ファッション写真から、オードリー・ヘップバーン、ジェリー・ホール、ザ・ビートルズ、デヴィッド・ボウイなどの珠玉のポートレートも含まれる。
すべてが作家の意思を受け継いで運営されているノーマン・パーキンンソン・アーカイブスから提供されるエディション付きエステート・プリント作品。
また2019年夏に刊行された“Norman Parkinson: Always in Fashion”(ACC刊)や、ポストカードも販売する。

(同時開催)「華麗なるファッション写真の世界」

ノーマン・パーキンソンのファッション・ポートレート写真と共に、彼と同時期に活躍した写真家、リチャード・アヴェドン、ジャンル―・シーフ、メルヴィン・ソコルスキー、ホルスト、ブライアン・ダフィーなどの作品の展示を予定している。

ご来廊をお待ちしています!